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山の日レポート

山の日レポート

自然がライフワーク

新連載「TOKYOにも山がある!」

2023.09.15

山の日通信員
三輪主彦

2024年東京で開催する「山の日」全国大会に向けての企画第1弾 元都立高校教諭 地平線会議世話人の三輪主彦さんの連載がスタート

東京都には雲取山など高い山がたくさんある。しかしここでいうTOKYOは家々が集まっているイメージの場所のことである。
地形的には海抜80mから20mほどの武蔵野の台地とほとんどゼロメートルの下町の低地を合わせた市街地を意識している。

2.5万分の1の地形図を見ても家々が建て込んで等高線が見えない。
近年は陰影図や凸凹マップが多く出版されているのでその地図を片手にTOKYOの「山」を探し回っている。

2.5万分の1地形図には飛鳥山、愛宕山、代官山など「山」と名のつく場所が示されている。
それらの山は台地と低地の境目の崖や台地に食い込んだ神田川などの小河川の河岸の崖に立地していることが分かった。

コロナ禍で人に会えなくなったが、高齢者には人気のない場所を散歩することが推奨された。
その間に私は、都内超低山100山登山を目指した。
現在まだ70ヶ所ほどしか登っていないが、気に入ったTOKYO超低山を紹介したい。

第1回 大内山 江戸城の天守台!

桜見物が忙しくて超低山登山が中断していたが久しぶりに「超低山登山+桜見物!」に出かけた。
皇居、旧江戸城はかなりの高台にある。昔の地図を見ると現在の東京駅がある場所は埋立地だった。お濠の対岸の石垣は昔の海蝕崖を伊豆から運んだ岩石で覆ったものだ。徳川さんが江戸に来た頃「江戸にないもの美人と石」と言われたそうだ。
江戸城は武蔵野台地の突端に作られた土の山城だったが徳川家康が入ってからは遠くから運んだ岩石を積んで強固な石垣の城になった。
今の皇居前広場は日比谷の入り江で重い石を運ぶのには好都合だった。

大手町の海抜は3mで天守台の上は29.5mとある。
お堀からみるとかなりの高さの「山」に見える。
皇居全体を大内山とよぶ。もちろん天皇のお住まいに入ることはできないが、江戸城天守閣があった東御苑は入ることができる。

2023年3月コロナも下火になり、乾通りの桜並木の通りぬけの行列で大手門前は大変な人出だった。
しかし大手門を入って東御苑の天守台に行く汐見坂にはほとんど人がいなかった。

ソメイヨシノはほとんど散っていたがすばらしい山桜はまだまだ満開だった。
シャクナゲの群落などなどまだまだ盛りであり、大混雑の乾通りに行かなくても十分にお花見を堪能できた。

天守台は現在巨大な石積だけで天守閣の建物はない。
もとは高さ51mの豪壮な天守閣があったが、明暦の大火(1657年)で焼失した後再建されることはなかった。
すでに太平の世にあって無理に徳川の権威を引けらかす意味がなくなっていたのだろう。

天守台にのぼると三の丸尚蔵館が見え、その先に東京の表玄関のビル群が見える。
高層の天守閣の上からは江戸湾の向こうに房総の山々も見えただろう。

近年、この天守台の上に天守閣を復元させようという運動があった。
しかし予定の2020東京オリンピックには間に合わなかった。
今でも十分眺めはよい。皇居御苑内にこれ以上高い建物はいらない気がする!

帰りは北桔梗門に降り、お濠を渡って北の丸公園にあがり、日本武道館から田安門をくぐって九段下に降りた。
東京駅からほぼ2時間歩いた。歩数計は1万歩を示していた。
江戸城はどれだけ広かったのだろうか?

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