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山の日レポート

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自然がライフワーク

スマホ昆虫採集#22 『昆虫の綺麗な目に魅せられて』冬ならではの光景【集団越冬】

2024.03.29

全国山の日協議会

文・写真提供:東京都 太田長樹さん

私は冬の昆虫が少ない時期はフユシャクガ(冬尺蛾)のメスを探しています。なかなか見つけることができません。それでも冬にしか見ることができない昆虫の習性に出くわします。それは昆虫が【集団越冬】をしている光景です。3匹4匹の【集団越冬】は見ても驚きませんが、20匹30匹になるとゾクっとすることがあります。昆虫の種類にもよりますけど。また寒い時期に集団を作る昆虫でも【集団越冬】とは言わないで【生育時の一時的な習性】とする昆虫もいす。昆虫の世界は不思議だらけです。

※【集団越冬】冬ならではの光景です。昆虫が密集して暖を取って春を待つ姿です。

084【カメノコテントウ】

084【カメノコテントウ】甲虫目カブトムシ亜目テントウムシ科テントウムシ亜科

2024/2/18
昭和記念公園内遊歩道 立川市東京都

【集団越冬】中の3匹のカメノコテントウと右上に1匹のクサギカメムシを見つけました。アカマツの木の名札を静かにずらして名札をずらした部分を見るとそこでカメノコテントウが【集団越冬】していました。スマホ昆虫採集した後は名札を静かに元に戻します。アカマツの木で【集団越冬】しているけど暖かい時期はクルミハムシ、ヤナギハムシの幼虫を食べて生活しています。オニグルミやヤナギの仲間が生えている場所でみつけることができます。

084【カメノコテントウ】

085【ナミテントウ】甲虫目カブトムシ亜目テントウムシ科テントウムシ亜科

2024/2/17
圏央道狭山PA(内回線)

写真は11匹の少ない【集団越冬】です。数の多い【集団越冬】は100匹200匹です。私は図鑑でしか見たことないです。この写真のテントウ虫の種類はナミテントウだけです。ナミテントウは斑紋多型と呼ばれて同じ種であっても色々な斑紋の個体が出現します。二紋型、四紋型、斑型、紅型等があります。大所帯の【集団越冬】になるとナナホシテントウとか食性が違うキイロテントウ•カメノコテントウが混ざっていることもあります。成虫の生息期間30日~50日です。この間に産卵を繰り返します。【集団越冬】するナミテントウはその間は産卵しないのでその期間分長生きします。

085【ナミテントウ】

085【ナミテントウ】

086【ヨコヅナサシガメ】サシガメ目サシガメ科モンシロサシガメ亜科

2024/1/13
多摩サイクリングロード 等々力緑地公園 右岸 川崎市中原区等々力

ヨコヅナサシガメの【集団越冬】は見つけやすいです。老木の桜の幹の窪み、風雨を避けることができる大きさの窪みを見つけて覗き込むと【集団越冬】しているヨコヅナサシガメがいることが多いです。私は桜・松・銀杏は見るとわかるけど榎・楢・欅は見てもあまりよくわからないのでついつい桜の木を選んで探してしまいます。木の樹皮、葉の形状を覚えてそして昆虫の食性とか棲息域も覚えて昆虫探しをすれば楽しいだろうと思います。ただ私の場合は図鑑で調べても直ぐ忘れてしまうのが難点です。 

086【ヨコヅナサシガメ】

086【ヨコヅナサシガメ】

087【スジチャタテ】カジリムシ目チャタテ科

2021/12/11
玉川上水 遊歩道 小平市鷹の台付近 東京都

12月の寒い時期に昆虫が密集しているので【集団越冬】の様にみえますが、
このスジチャタテの集団は【集団越冬ではない】です。

小さすぎて種類がよくわからない昆虫が集まっています。
密集しているのでスマホのズームモードで撮って家に戻って調べました。
画像を拡大して確認したところスジチャタテの幼虫でした。

チャタテムシと越冬について調べてみました。
昆虫の仲間には越冬する種類がある。
成虫で越冬、サナギで越冬、冬型幼虫で越冬、卵で越冬する。
チャタテムスシの繁殖期は一年中。
卵と幼虫の期間が9~13日程度と短い。
成虫になる期間も20日程度と短い。
成虫の寿命は160日程度。
チャタテムシの幼虫は集団を形成する習性がある。
ネットで調べるとチャタテムシの項目のなかに密集と言う言葉は使っているけど【集団越冬】につての記載はなかった。

087【スジチャタテ】

087【スジチャタテ】

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