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山の日レポート

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自然がライフワーク

登山で病気に負けない体をつくる(8)健康登山塾の筋肉トレーニング1 ◎ 高崎健康福祉大学 大家千枝子 先生ご推薦

2024.05.05

山の日通信員
日本山岳会 群馬支部山の通信員G
日本山岳会群馬支部根井

はじめに

登山における身体的なトラブルの主要なものに、筋力不足による転倒、心肺能力不足による心臓疾患などが挙げられます。そこで安全な登山のために、脚の筋力(大腿四頭筋など)や体幹(腹筋群、背筋群)を中心とした筋力トレーニング(8種目)と、高強度・短時間・間欠的な運動による心肺能力の向上が期待できるタバタトレーニングを紹介します。いずれも特殊な器具は使いません。ちょっとしたスペースとやる気があれば実施できます。ラジオ体操などの全身をくまなく動かす体操と合わせて取り組むことをお勧めします。なお、これらの運動は2020年4月から2021年3月までの12カ月間、上毛新聞「紙上健康登山塾」で紹介した、家庭でできる登山のための筋力トレーニング12 種です。
※ 1~12の運動の組み合わせメニューとして、1~8は、10回3セット・週3回。
※ 9~12は、4種目をそれぞれ20秒実施+10秒休憩の2セット・週3回がお勧めです。
※ 各人の体力や時間的余裕に合わせて適宜調整して取り組みましょう。

スクワット : 登山で特に重要な筋肉、それは大腿四頭筋です。太ももの前の筋肉で、歩いたり、走ったり、あらゆるスポーツ動作に関わっています。

① 両脚を肩幅くらいに開き、背筋を伸ばして立ちます。手は腰につけ、目線は真っすぐ前に向けます。

② 背筋を伸ばしたまま、お尻を後ろに突き出しながら、膝を曲げていきます。太ももと床が平行になるくらいまで腰を落としましょう。
膝が前に出すぎないように注意してください。

上体起こし : 体をひねったり、背骨を曲げたり、姿勢を保持したりと腹筋群も重要な役割を担っています。バリエーションはたくさんありますが、最も簡単な方法から始めます。

① 膝を立てて、仰向けになります。両手を伸ばして、太ももの前に置くか、胸の前で組みます。

② 息を吐きながら、背骨を床からゆっくりと離していくようにして、上体を起こします。その後、ゆっくりと元の姿勢に戻します。

ニートゥチェスト : 腹直筋と腸腰筋のトレーニングです。腸腰筋は、股関節を屈曲させる役割をもつ筋肉です。

① 仰向けで膝を立てたまま、肩の真下の位置になるように両肘を地面につきます。

② お腹を縮めながら、両膝を胸に引き寄せます。その後、両脚をゆっくり遠くに伸ばします。これらを繰り返します。

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