山の日レポート
通信員レポート
知る人ぞ知る、宝満山の魅力
2023.04.29
福岡都心部から電車で30分、有名な大宰府天満宮の近くの宝満山(829m)。
九州で最も登山者が多いといわれている。
竈門神社から階段尽くしの「正面ルート」しか知らなかった私は、
「もう一生登らない!」と登る度に思っていた。ホントに修行でしかない。
何故、人気があるのか分からなかった。そう言いながら、1年に1度は登る(笑)
昨年11月、宝満山山頂でベテランさんとの出逢いで、私の印象は一変した。
知る人ぞ知る、宝満山の魅力。
標高400m辺りから一気にせりあがる山容。
山頂からの眺望・沢山の大岩・奇岩・滝・深い森・苔むした岩々・四季の花々・行者が修行したという「窟」・大岩に刻まれた梵字。
「行者道」「天狗道」「羅漢道」「かもしか旧道・新道」「うさぎ道」「猫谷川新道」等など、多くの道があり、それぞれ特徴のある道々だ。
それらが、四季折々の魅力があるので、毎回毎回の感動がある。
険しい道が多いので、「宝満山に登れれば、九州のお山は何処でも登れる」「北アルプスに登りたければ、宝満山で鍛えれば良い」など言われている。
宝満山に魅入られた私は今年初めから「週一」で登っているが、、そんなのひよっこどころか、卵にもなれていない。登頂回数2ケタはザラ、3ケタの猛者も数多く、4ケタの達人も多いと聞く。それが宝満山だ。
今回、そんな宝満山に、初めて登る友人Aちゃんをご案内した。
初めてなので、まずは「正面ルート」で登る。
山頂まで石段が続く正面ルートにも、いろいろな史跡が残っている。
1679年、山伏「平石坊弘有」が勧進したという一の鳥居には、この季節
石楠花が咲き誇りとても華やか。石段に息を切らす登山者の癒しになっている。
「百段ガンギ」江戸時代に出来たと考えられている石段。
本当に百段あるのだが、「一段目は何処?」論争も面白い。
お初の友人Aちゃん。階段苦手な私の前を颯爽と登っていく。
両腕を大きく振って「振り子の原理~~い!」と弾みを付けながら。。
面白い彼女である。
石段の隙間に小さな「鏡餅」
平たい石を積んで、上に山椿。下にシダを敷いたもの。
石が崩れていたら誰かが積み直す。
シダが枯れたら誰かが新しいのと交換する。
私はSNSで知って、探しながら登り、初めて見つける事が出来た。
これひとつ見ても、どれだけ多くの人に愛されているお山か分かる。
山頂到着。竈門神社の上宮がある。
しめ縄をまとったご神体の大岩、山頂標識。(写真の反対側で写っていない)
山頂からの眺望は絶景であるが、この日は生憎ガスガスで真っ白。心眼で見る。
お初のAちゃんには写真で絶景を説明。
「絶対また来るっ!」と鼻息荒く言ってくれた。私も嬉しい。
山頂下の「稚児落し」と呼ばれる大岩。まさに圧巻!!
しかし、宝満山にはこんな大岩・奇岩が多く、登山者を圧倒する。
ここを通ってキャンプセンター「楞伽院山荘 (りょうがいんさんそう)」へ。
山頂でのお昼ごはんも抜群だが、この山小屋「楞伽院山荘」でくつろぐのが最高である。
登頂2000回越えの達人の話が聞けたり、登山者同士の交流の場でもある。
楽しい休憩を終えたら、今回の下山は「行者道」を行く。
正面ルートと違い、森の中の急斜面を下りていく。
鳥のさえずり、木々からの木漏れ日、変化に富んだ登山道。
まさに行者が歩いたのだろうと思える道である。
正面ルートより長いが、階段がないので膝にも優しく私は大好きな道だ。
Aちゃんに尋ねると、「行者道」が楽しいって♬
「また他の道も歩いてみたい」って♬
またひとり、宝満山のファンが増えちゃったな。
Aちゃんとも、いろんな季節の感動を一緒に味わいたいと思った。
おわり
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