山の日レポート
通信員レポート
「幸せはいずこに…」
2023.04.05
前回訪れた高館山(レポートはこちら)から南に伸びる山塊のルートをたどると荒倉山という山に至ります。
このルートは知る人ぞ知る庄内海岸アルプスロードと呼ばれる全長約14kmにわたるプチ縦走路(とはいえ高いところでも標高300mちょっと)で、私もいつか歩いてみたいと思いながらいまだ果たせずにいます。
今回も残念ながら諸事情で縦走路はあきらめ、荒倉山(307m・山形県鶴岡市・やまがた百名山)へ行ってきました。
荒倉山への登山口は何箇所かありますが、今日は由良口から。一番長いルートになりますが、ここでしか見られない花もあってお気に入りのルートです。海岸線からすぐのところに登山口があり、ほぼ海抜ゼロmからスタートです。
今の時期、荒倉山にはスプリングエフェメラルを含めた多彩なスプリングエレガンス(春の華麗なる花々)が咲き乱れます。もちろんカタクリもたくさん咲きますが、実はこの山ではごく限られた場所にポツンと白いカタクリが咲きます。
聞くところによれば白いカタクリの発生は何万分の一の確率だそうで、もし見ることができればその人に幸せが訪れるという話ですが、私はほぼ毎年のようにこの山で見ているのになぜかいまだに幸せが来ません。
宝くじにも当たらなければ商店街の福引でさえいつもポケットティッシュのみ。金のエンゼルはおろか銀のエンゼルでさえ当たったことはありません(;´д`)トホホ
こりゃよほど精進が悪いのでしょうか…。
いや、もしかしたらなにげに身近に幸せが来ているのに気づかないだけなのかもしれませんね。
人生、欲張ってはいけません。こうして元気に山を歩けるだけでも感謝しなければいけませんね。
スプリングエフェメラルは春の儚きものと言う通り、花を咲かせ種を結んでしまえば、あとは葉を落とし、次の春まで地中に隠れてしまいます。東北のカタクリも気の早いやつはもう種をつけていました。
この登山道の一角にはルリソウも咲いています。小さくてかわいい花はひと目で登山者を魅了してしまいますね。
今回気づいたのですが、うれしいことにほんのわずかですが咲いている範囲が広がっているような気がしました。このまま自然の姿を大切にしていきたいですね。
実は今シーズン、別の山で山野草を盗掘したような跡を見つけてしまい、ガッカリした経験があります。このサイトをご覧の山を愛する皆さんはよくおわかりなので心配は無いですが、一部の心無い皆さんには自然の多様性をよく考えて頂きたいものです。
ルリソウのアップ写真。実物は1cm程度の花ですがこうして大きくしてみるとなかなか迫力がありますね。
実は100円ショップのスマホ用接写レンズを使いました。facebookの友達に教えてもらったのですが、思いもかけない写真が撮れるので最近ハマっています(^^
荒倉山は標高307m。
山頂からの見晴らしはあまり望めませんが広く草が刈り取られていて広々と気持ちのいい山頂です。
山頂の広場(の一角)には意外にもシラネアオイが結構咲いています。
その芽吹きに気づいた登山者が枯れ木で目印を作って踏まないようにしてくれていました。
その心遣いが嬉しいですね。
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