アンバサダー
応援メッセージ
笑顔で迎えてくれた山形の空
2022.07.11
つい先日、山形・福島県境にある吾妻連峰に行く機会がありました。年に数回、雲や風の気持ちになって、天気を予想する方法を学ぶ雲見(くもみ)トレッキングツアーを旅行会社さんで実施していただいております。今回は、日本一と言われる雄国沼のニッコウキスゲを見に行きたくて企画したツアーでした。私は花も大好きなので、雲見&花見ツアーになることが多いのです。この時期は例年、東北地方は梅雨真っただ中で、雨を覚悟して企画したツアーでしたが、今年は例年にない早い梅雨明けで、3日間、真っ黒に日焼けする程のお天気になりました。
雄国沼のニッコウキスゲは満開で、沼の周囲は一面黄色い絨毯となっており、期待通りの素晴らしい場所でした。2日目に磐梯山、3日目は吾妻山の登山を予定通り実施。正直、吾妻山にはそれほど期待していなかったのですが、アオモリトドマツ(オオシラビソ)が草原に点在するカナディアンロッキー的な雰囲気の山容と、沢に残る白い雪、足下を彩る可憐な花々は素晴らしく、ご参加者の歓声があちこちで響き渡りました。この日は、台風が南西諸島付近を北上し、台風から伝わる波が波状雲(はじょううん)や羊雲、うろこ雲などを形作り、花を見るのにも雲を見るのにも忙しく、ついつい長居してしまって時間が押してしまい、楽しみのひとつだった温泉は割愛しました(笑)。
午後は南方から雲が押し寄せていき、那須連峰や日光方面で“雲がやる気を出して”(雲が成長して雷や強雨をもたらす積乱雲に発達すること)福島県側では雲に覆われ、今にも降り出しそうな空でしたが、山形方面は青空が広がり、山形の山が私たちを歓迎してくれているようでした。
米沢駅の近くで食べた米沢牛も大変美味しく、山旅の疲れを癒してくれます。山良し、温泉良し(今回は入っていませんが・笑)、食良し。山形の山には何度でも行きたくなります。
次回は12月に登山ガイド向けの研修会を蔵王連峰でおこないます。どんな雲、景色が私たちを迎えてくれるのか、今から楽しみです。
山岳気象予報士 猪熊隆之さんからメッセージをいただきました。
RELATED
関連記事など