山の日レポート
通信員レポート
第28回写真展「心に映る山々」の作品を振り返って第1回目/全6回
2022.01.24
私達アルパインフォトクラブは公益社団法人日本山岳会の文化活動の一つとして、山岳写真に魅せられた会員達の同好会として平成4年(1992年)に結成し、映像(写真)を通して山岳自然の美しさを知っていただきたく、毎年、写真展「心に映る山々」を開催して参りました。
昨年2021年12月に、第28回写真展を開催しました。
この度、当クラブは「山の日通信員」として作品作りの想いを撮影者から振り返っていきます。国内の写真を6回に分けて隔月でご案内させていただきます。
鴨田 英一 「厳冬の前穂高」
この写真は2月の前穂高がピンク色に染まる朝焼けを狙って徳沢に入つたもので天候を睨み前後3回挑戦したが目的は果たせない作品です。同時に撮影した作品では山頂からA沢を掛け下る雪崩の撮影に成功した作品を私は非常に気にいっています。
思い出としては明神~徳沢間はこの年、雪が多く、ラツセルで苦労し、吹雪かれ河川敷きを、ルート探しで苦労しました事です。
川嶋 新太郎 「モンスター」
奥羽山脈の南部蔵王連峰では、厳冬期に北西の季節風雪により樹木に氷着し樹氷が出来上がります。大小様々異様に発達モンスター的な造型を作り出します。
地蔵岳を中心とした美しい光景は過去には冬山登山者の山域でしたが、今やロープウェイの架設により観光域となり、多くの人々が気軽に訪れることができます。観光客を避けるように撮影を試みました。
田口 克彦 「白馬の目覚め」
三度目のチャレンジで好天に恵まれました。深夜に自宅を出発し、路面凍結の少ない松本・大町ルートを走り、日の出1時間前から待機です。土曜日とあって多くのカメラマンで駐車場は満車です。いよいよ日の出です。白馬大橋の中央は「朝焼け」と「松川のけあらし」を撮影する人で分かれます。それぞれ橋の反対側にあたり欲張ると大変です。
白馬鑓、杓子岳、白馬岳が紫色からオレンジ色に変化する一瞬を切り取ることができました。
竹花 晃 「五竜岳とシュプール」
北アルプスの後立山連峰の冬は白銀をまとい、姫川流域から屹立した山の姿は大変美しい。八方尾根の天候の良い日は八方池山荘から上は、唐松岳を目指す登山者のみならず、山スキーヤーやスノーボーダーが続々と登って行く。そして尾根の北側や南側の谷に滑り込みシュプールを刻む。バックカントリーには外国人も多い。若かりし頃の冬、遠見尾根から五竜岳に登り、唐松岳に縦走して八方尾根をスキーで滑り降りた思い出の山である。
活動は、毎月第2火曜日に日本山岳会本部ルームで月例会を開催、年1回の作品展を開催しています。
地方在住者の方もリモートで参加できます。また、カメラ初心者の方も歓迎しますので、お気軽にお問い合わせください。見学だけでもお承りします。
アルパインフォトクラブへのお問い合わせは、こちらからお気軽にお願いします
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