山の日レポート
通信員レポート
『山の日』
2021.08.25
今年の山の日記念全国大会は大分県で行われた。コロナ禍と台風9号の影響が心配されたが、関係者の努力と熱意で開催され無事に終了した。さぞご苦労が多かったと思う。
祝日となった山の日は、登山だけの日ではない。この点が誤解されがちだが、山を含む自然の恩恵に感謝し、自然環境を保全しようというのが目的だ。
自然といっても国土のおよそ70%が山岳丘陵地帯で占められるこの国では、必然的に山岳が大半になる。自然に出かけようとしても、街に近いところであっても山に突き当たる。
ともあれ、山の日は登山の日だけでは決してない。自然の恵みに感謝し自然を大切にするというのが目的だが、その方法を、手段を示すこともこれからの課題だと思う。
また、コロナ禍でソーシャルディスタンシングが取りやすく3密も避けられ、さらに運動不足も解消されるという理由から、山を歩く人が増えているようだ。キャンプも人気で、そのためかアウトドア用品もよく売れている。
今年の山の日は、オリンピックの開催で本来の8月11日から8日に変更になった。昨年、オリンピックは延期になったものの、山の日は10日に変更されたままだった。私の仕事部屋の今年のカレンダーは、11日が山の日と印刷されている。おそらく印刷後の変更だったので、そのままになっている。だから、山の日がいつなのか、私でさえ曖昧だった。
仕方がないこととはいえ、このあたりも山の日がまだまだ国民に、社会に広がっていない理由の一つかもしれない。
来年からは本来の8月11日が、国民の祝日「山の日」となる。来年の記念大会は山形県だそうだ。コロナ禍が収束して、マスクを外して、蔵王あたりを歩くことができればと願う。
自然体験.com 中村達の「アウトドアあれこれ」第675回より転載。
Copyright © nature intelligence
RELATED
関連記事など