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山の日レポート

山の日レポート

山の日から

くじゅうの山々  〜いつまでもみんなの憧れであるように〜

2023.05.24

全国山の日協議会

くじゅうネイチャーガイドクラブをご紹介します

くじゅうネイチャーガイドクラブは、登山ガイドや自然観察会などの体験イベントを提供するとともに、環境省や地元の方々のご協力を得て登山道整備、植生保護、環境美化などの自然環境保全活動にも積極的に取組んでいます。
当クラブは2009年、現在の団体名称に改名して以来、2016年NPO法人取得、2019年には(公社)日本山岳ガイド協会正会員団体に登録し活動を続けています。

度重なる自然災害への対処

阿蘇くじゅう国立公園くじゅうエリアは、2016年の熊本地震で多くの土砂崩落や地割れなどが発生しました。
また2020年7月と2021年8月には記録的な豪雨被害が連続し、山岳エリアも相当なダメージを受けました。涸れた沢にも大きな土石流がいくつも発生し、登山路は寸断され大変危険な状況になってしまいました。
当クラブはくじゅう地区管理運営協議会や法華院温泉山荘と連携し、緊急的な立ち入り禁止柵設置や簡易な登山道整備などを広い範囲で実施しました。

くじゅうLove! 〜郷土愛〜

繰返し押し寄せる自然災害は、自然の驚異として受け止め、可能な範囲で必要最小限の復旧をやっていくしか方法はありません。繰り返す復旧作業の様子をご覧になった一般登山者の方々から「お手伝いがしたい」「何か力になれないか」などの声を沢山頂きました。
そこで当クラブは、2020年10月から自然環境保全活動サポートスタッフ(通称NCサポスタ)募集を開始し皆さんが参加できる仕組みを作り一緒に活動を始めました。
現在(2023年5月)までの登録者数は158名となり、延1,034人の方々が環境保全にご協力を頂いています。
皆さんのくじゅうへの思いは尊く、感謝の気持ちでいっぱいです!

自分たちのフィールドは自分たちの手で守る

皆さんのお陰で、くじゅうでは安全で快適な登山道が増え続けています。きっかけは災害復旧でしたが、現在は確実に皆さんの意識を変え、自然環境に影響が少ない(ローインパクト)な材料や施工法を理解し日常的に実践してもらっています。
そして何より自分たちのフィールドは自分たちの手で守り、無理なく継続していくことが持続可能な環境保全だと気付かせてくれました。
このことがこの活動のおおきな成果のひとつだと思います。

登山道草刈り

阿蘇くじゅう国立公園は草原の登山道が多く、毎年伸びるカヤやササを放置すると登山道を覆ってしまいます。道迷い遭難の原因となり、また足元が見え難いために転倒事故などが起き易くなります。
登山者の安全を確保するために継続的な草刈りは欠かせません。

道標整備・環境美化

くじゅう地区管理運営協議会では遭難防止を目的とし、毎年計画的に道標立替や新設を行っており、当クラブもNCサポスタの皆さんたちと参加しています。
最近では皆さんが手を掛けた道標も増え、横を通る度にメンバーの顔や話し声など思い出します。

紹介したように、私たちはいつもワイワイ言って環境保全活動を楽しんでいます。
これからも多くの方に、環境保全の重要性と自然を大切にする気持ちを伝えていきます。
そしてくじゅうの自然を守り、遊んでもらえる場所を大事にする活動を続けようと考えています。

くじゅうネイチャーガイドクラブ 事務局 奥薗一也

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