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山の日レポート

山の日レポート

通信員レポート

角田山登山 蒼い海と春の山野草

2023.04.12

全国山の日協議会

文・写真提供:髙橋 純人さん

山形県鶴岡市在住の髙橋純人さんからレポートいただきました。
髙橋さんはコロナ禍の中、山歩きの楽しさと出会い、地元の低山を中心に山を楽しんでいます。

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早起きできたので、海岸の眺望が美しい角田山へ

美しい海岸線の景色と花々が楽しめる新潟市の角田山(481.7m)に、一度行ってみたいと思っていた。
スプリングエフェメラルが盛りのこの時期、角田山登山を計画。
私の地元(山形県鶴岡市)にも春の早い時期から花を楽しめる高館山があるけれど、たまに他県の花の山にも行ってみたい。
前夜は「明日は、早起きしたら角田山。寝坊したら高館山」とゆる~く決めて、晩酌🍶もほどほどにして就寝。
翌朝、目が覚めて時計を見れば、まだ5時半。しかも、予報通りの晴天☀。
ヨシッ、角田山だっ!

美しい海岸線の景色と花々が楽しめる新潟市の角田山灯台コース

海抜ほぼ0mからの登山

4月1日(土)、新潟県新潟市の角田山へ山行です。
住まいのある鶴岡市から、国道7号と日本海東北自動車道を繋いで、カーナビで畑の農道に連れていかれて迷いながらも、約3時間で角田浜に到着。
角田山は、海岸から立ち上がる山です。浜辺の広い駐車場には、他県ナンバーの車がたくさん。人気の山であることが窺えます。

登るコースは、人気の灯台コース。午前10時、灯台岬口から登山開始です。
登山口は、海岸の磯に降りたところにあります。海に向かった登山口に「イノシシ注意」の看板。へぇ~、ここは「熊出没注意」ではなくてイノシシなのですね。登山口は海抜ほぼ0m。おお、「ゼロ角田」だぜっ!(当たり前です)

登山口は海抜ほぼ0m

日本海を眺めながらの急登

最初は階段を灯台まで登って、その後は岩場の登山道を歩きます。けっこう急登でした。すぐに汗が噴き出てきます。体力もカネも無い私にとってキツイ坂です。(あ、カネが無いのは、ここでは関係ありませんね)
でも、振り返れば日本海の蒼い海原、白い海岸線、気持ちよい眺望です。海岸を見下ろせば、磯釣りをしている人が見えます。私も一頃、磯釣りをしていたので、つい眼がいきます。う~ん、今日は釣れなさそう。

日本海の蒼い海原、白い海岸線、気持ちよい眺望

岩の上の登山道

登山道の前半は、岩場の道が続きます。道の端から切れ落ちてガケのところも!コワイ、コワイ。でも、その眺めもまた良し。

岩の上の登山道

そして、岩場にも黄色い可憐な花。後で調べたら、エチゴキジムシロ〔越後雉莚〕という名前らしい(間違っていたらゴメンナサイ)。でも、花の撮影に夢中になって転落しないよう注意。(特に私は、人生いろいろと落ちやすいので要注意です)

エチゴキジムシロ〔越後雉莚〕

ああ、春です

岩場を過ぎれば斜度も緩やかになって、スプリングエフェメラルの花々を楽しめました。花の山と言われるだけあって、カタクリ、キクザキイチゲ、ショウジョウバカマなど、春のいつものメンツが花盛り。道の両側にカタクリが群生し、ギフチョウが舞っていました。
ああ、春ですねぇ。

道の両側にカタクリが群生

独りで昼食の後、下山は花道

登山開始、約1時間半で山頂に到着。
山頂では、春の陽射しを浴びながら、お弁当を食べている登山者がたくさん。みんな、おしゃべりしながら楽しそう。単独行の私は、パンを一つかじってお昼はおしまいにしました。お腹の調子もあまり良くなかったので。(オレってなんか寂しいヤツ)

下山は角田浜に下る別コース、桜尾根コースを選択。オオミスミソウがたくさん咲いていました。イカリソウ、エンレイソウ、キクバオウレンなども。ここはまさに花の道です。写真撮影しながら、ゆっくりと下山しました。花を撮影している登山者、多かったですよ。
しかし、このコースは私有地を通るので、登山道としては非公認なのだとか。こんなに花の咲く登山道を通れることに感謝です。

花の咲く登山道(イカリソウ)

下山後は義経伝説「判官舟かくし」を見物

下山後、灯台岬にある「判官舟かくし」の洞穴を見物。源義経が奥州に逃れる時、頼朝の追手から隠れるために、舟を隠した洞穴だそうです。昨年の大河『鎌倉殿』を思い出します(ドラマではこの逃避行の場面は無かったけど)。
滑って海に落ちないように気をつけて歩きます。登山に行って海に落ちたとはシャレになりません。(山で落ちてもシャレになりませんが)

帰路の途中では、道の駅「豊栄」で越後名物笹だんごを購入。美味しい😋笹だんごに、家族の機嫌も上々。
海よし、山よしの角田山。単独行だけど、楽しい登山でございました。

「判官舟かくし」の洞穴

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