山の日レポート
通信員レポート
沖縄クライミングシリーズ その1:番外編
2023.03.01
集落内にある食堂で夕食時に地元の方どうしの会話が聞こえてきました。
驚いたことに、58㎞海を隔てているのにもかかわらず沖縄島中南部の言葉(琉球諸語のうち沖縄語)とあまり変わらないのです。
そこで私は考えたのですが、もしかしたらこれは有史以前に島々が地続きで大きな琉球古陸だった名残なんじゃないかと。
ちなみに、沖縄島中南部と行き来が難しくない地続きの沖縄島北部は琉球諸語のうち「国頭語」でだいぶ発音やイントネーションが違うのです。これは琉球古陸の時代には高山が南北の行き来を分断していたからではないかと、また想像が広がります。
琉球古陸が氷河時代の終わりや地殻変動で水没し、人々は高山に逃れ、高山は島となり人々は命をつなぎ現在へと続いているのではないかという、私の飛躍した想像ですけど。
沖縄島に帰ってきて「渡名喜島の岩場のスケールと質は国内屈指であり、整備すればクライマーが集まると私は信ずるのですがいかがでしょうか」と渡名喜村観光協会に連絡しました。「若手不足ですぐに何かはできないが検討してみましょう」というお返事でした。教育委員長にもつないで下さり、まずは渡名喜島の山やグスク、拝所、古道などを見学するツアーを組むことになりました。
最後に、渡名喜島には消防団はあっても、沖縄島みたいにバリバリ若手がいる消防署はありません。診療所はありますが大きな病院はありません。
渡名喜島のルート整備をしたいクライマーはたくさんおられるのですが、じっくり取り組みましょう。まだボルトが打てるような段階ではないのです。
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