山の日レポート
通信員レポート
奥多摩パトロール
2022.04.29
ゴールデンウイークを直前にした4月24日(日)、山岳遭難の予防や安全確実な登山の奨励活動をしている本会団体賛助会員の日本山岳救助機構(jRO)の協力のもと、東京都山岳連盟救助隊による奥多摩パトロールが行われた。
場所は東京近郊の人たちが登山入門の山としてよく訪れる高水三山のひとつ岩茸石山(793m)。
「コロナ禍の現在、街場の混雑を避けて山を歩く人が増え、関東の低山での遭難事故も増加しています。登山の知識・体力・技術などの不足や、ルール、マナーの欠如も見られます。これらの現状を踏まえ、登山者に注意喚起のチラシを配布し、アドバイス等を行います」というのが実施の趣旨だ。
当日は東京都山岳連盟救助隊員や都岳連関連の方々8名が参加。朝9時に青梅線川井駅に集合し名坂峠まで車に分乗、さらに約1時間の登りで岩茸石山に向かった。昼頃に雨が降り出す予報であったが、東京近郊の登山入門の山として人気を集める山域だけに、中学・高校のワンダーフォーゲル部員やボーイスカウトの団体の方々も多く、雨になる前の2時間の活動で、約200人の登山者に呼びかけを行った。
この催しでは「奥多摩の山を楽しむための十カ条」というチラシも配られた。安全確実な登山のための一般的な呼びかけに加えて、低山ならではの危険や、感染禍での久しぶりの登山の注意点にも触れた内容で、文章も今回の活動のために新たに考えられた。
例えば「其の壱 自分の登る山を知りましょう」という項目は、目標とする山を決めたら、地図やガイドブックなどで行程や危険個所、エスケープルートなどを事前に確認をというもの。以前から通いなれた山域であっても、ここ数年頻発した豪雨被害による崩落や、登山道の損傷などもあるかも知れないことへの注意喚起だ。
「其の参 体力に合った山を選びましょう」では、登る山はご自身が「登りたい山」ではなく、体力・知識・技術・経験などをもとに余裕をもって選びましょうと綴られている。
しばらく登山や日頃の運動を休んでいる間に、体力やバランス感覚はかなり落ちてしまっていることにも配慮し、無理のない計画を立ててもらうことを促した内容である。
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