山の日レポート
通信員レポート
ダイヤモンド富士
2022.01.06
日本山岳会山梨支部 北原孝浩さんから、美しいダイヤモンド富士のレポートが届きました。
▲▲▲
竜ケ岳でダイヤモンド富士と南アルプスのモルゲンロートを(12月27日)
今年最後の山として竜ケ岳(山梨百名山1486m)でダイヤモンド富士を観に出かけた。
寒波襲来中のこの日、家を出る2時半は外気温マイナス9度、高速道路を降りて山岳道路の凍結スリップに注意して進む。
4時に登山開始。
登山道は氷結した雪上を歩くに似た靴音、快調に高度を上げる。
満天の星降る中、目を凝らすとうっすらと富士山の山頂付近が見える。
遠く富士市市街の製紙工場あたりであろうか、明かりが見える。
やがて東方角の山の端の空が徐々に薄紅色にそまり、それが富士山の裾野に連なる山々にも伝播してきた。
背丈以上の笹の茂みの中の道を進み、本栖湖岸への最短ルート分岐を過ぎ二百畳もあろうか平坦な竜ヶ岳山頂に6年ぶりに着いた(6時)。
予想より風は弱かったがダイヤモンド富士迄山頂に留まる1時間半余の間の寒かったこと、経験からマイナス15度~20度はあったであろう。
南アルプス南部の峰々のモルゲンロート(6時40分過)を観ることができた。
余りの寒さに「時よ速く進め、陽よ速く昇れ」と思いながらダイヤモンド富士出現を待った。
7時35分山頂の右側、かつてドームのあった富士山剣が峰(最高点、富士山頂気象観測所ドームを設置)あたりに太陽が現れた。
5日後の元旦には山頂中央部から太陽が現れる。テレビ中継や沢山の登山者などで毎年混雑するとも言われている。
ダイヤモンド富士は喧騒を避けて静か、厳かな雰囲気の中で観たいと私は思う。
RELATED
関連記事など