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山の日レポート

山の日レポート

日本山岳会『山』より

支部創立60周年記念『新大分百山』発行

2021.08.01

全国山の日協議会

地域発「山の日」レポート  日本山岳会東九州支部長 加藤英彦

一月元旦、今年も恒例の初日の出登山で県南の津久見市にある彦岳(639.3m)に登り、仲間たちと新年のスタートを祝った。彦岳は大分百山のひとつであり、その紹介文には「乳房の形が海路の目印になっていた名山」とある。山頂からは豊後水道から昇る初日の出が見られる人気のスポットだが、今年は、まるでコロナ禍の前途多難を予感するような雲の中からの日の出であった。
大分県は昨年8月11日、「第5回山の日記念全国大会おおいた2020」を開催予定であったが、新型コロナウイルス対策のため、この行事は今年の8月に延期されている。
しかし、こうした山々をホームグラウンドに持つ私たちは、正月から身近に山を楽しむことができる。積雪もなく快適な冬の山の登山である。

彦岳山頂からの初日の出(2021年1月1日)

大分の地では、「山の日」が国民の祝日として制定される前年の平成27年8月11日に、「山の日制定記念in大分くじゅう」というプレイベントも開催している。それほど、大分の地は九州のなかでも山に恵まれたエリアであり、行政も、その魅力を多くの人に伝えたいと、積極的にイベントを誘致しピーアールにも努めている。

さて、そういった背景を持つ東九州支部は、昨年、創立60周年を迎え、11月21日には、規模を縮小しながらも、なんとか祝賀会や記念登山を終えることができた。その60周年事業にあたり、支部が総力をあげて取り組んだのが、ガイドブック『新大分百山』の発行である。ふり返ってみると創立20周年(1980年)に記念誌の中で百山を選定、30周年(1990年)に単行本として『大分百山』の初版を発行、40周年(2000年)の2年後には、その改訂版を発行してきたという歴史がある。
まず、百山の見直し選定を行い、会員の希望を募り、執筆する山を選んでもらった。執筆は支部員33名の方たちが担当することとなり、取材、原稿書きと作業を進めていった。コースの調査、コースタイムの設定、写真撮影など、何回となく担当の山に出かけた。

『大分百山』の歴史。1991年2月発行(左)、2002年4月発行(中)、2020年11月発行(右)

今回の『新大分百山』の刊行にあたっては、以下のような特徴を考慮した。①オールカラーで全ページに写真用の上質紙を使用、②最新のルートを取材し写真と概念図を挿入、③QRコードで登山口をスマホから読み取れる、④解説文には、選定の条件を考慮した山の歴史や謂れ、文化的な要素などをわかりやすく表現。
この本は東九州支部員の情熱を込めた一冊となっており、多くの人たちに、このガイドブックを手に、大分の山を楽しんでいただきたいという気持ちで出版したものである。登り方は人それぞれ違ってはいるが、日本百名山、九州百名山を踏破して、最後に大分百山の完登をめざしている人もいる。大分の山を訪れる際には、ぜひ参考にして登っていただきたい。

*日本山岳会発行「山」2021年3月号より転載

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