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山の日レポート

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山の日草の根運動

愛する故郷をゴミだらけの限界集落にしない 西伊豆:海洋ごみレポート

2021.07.01

全国山の日協議会

愛する故郷をゴミだらけの限界集落にしない

静岡県南伊豆町の松本さまからのレポートです。

【写真】2016.6.20 伊浜地区に現れた海霧です。
通常は海全体を霧が覆うのですが、このような現れ方は非常にまれなケースです。

2016.6.20 伊浜地区に現れた海霧

ゴミ拾いの原点

2018年9月の人間ドックで、「このままでは糖尿病ですよ。」と言われ、2019年1月15日、忘れもしない寒風吹きすさぶ中で始めたウォーキングでした。
始めたその日に感じたことは、歩かなくなった自分の脚力の衰えと、道路周辺のゴミの多さに絶句したことでした。ゴミ拾いの原点は、正にこの日です。
自宅にあったレジ袋にウォーキングしながら拾ったごみを入れ自宅に持ち帰る毎日に、60袋までは数えましたが、あまりの多さに数えることを止めた記憶があり、このことが忘れていた「郷土愛~故郷をゴミだらけの限界集落にしない」を目覚めさせたものと思っています。

その後、同年6月にビーチクリーンも加えて、今に続くロードクリーン・ビーチクリーンの深みにはまっていくこととなり、今ではすっかり生活の一部となり、それに伴い脚力も相当強くなりました。

プラスチックによる海洋汚染

また、2020年2月26日にインスタグラムを初投稿して、日本を始めアメリカ、イギリス、ドイツ、スペイン、オーストラリア、フィリピン、インドなど世界の国の方々と知り合うことで、世界の海が、山が、川が、町が、大地が、エベレストから深海まで、北極から南極までプラスチック(マイクロファイバーを含む)で汚染されている事実を改めて知ることになりました。

プラスチックによる海洋汚染や商業漁業による乱獲により、2050年には魚の量より漂流する海洋プラスチックの方が多くなると推計され、気軽に魚を食べることができなくなる可能性があります。加えて、海洋プラスチックや行き場を失った廃棄物は、地球的気候変動と相まって、私たちに、また次世代に必ず試練を与えることとなります。

【写真】2020.6~7月の梅雨時期の南風により漂着したフロートです。オレンジ色及び黒色のフロートは、ビーチクリーンを始めて以来、最大のものです。
我が家周辺及び海岸道路のガードワイヤーを利用して、大小のフロートをぶら下げてあります。
大きな漂着物では、2ドア冷蔵庫を2台回収しています。

2020.6~7月の梅雨時期の南風により漂着したフロート

身近で、すぐ私達にできること

「地球環境の回復は手遅れだ。」と言う人もいますが、残された時間が少なくなる中、まだ間に合います。
身近で、すぐ私達にできることは、買い物は投票だと言われるように賢い消費者になること、無駄なものを買わないこと、大切に使うこと、道路や海にごみを捨てないこと、ゴミを見つけたら躊躇なく拾うことなどたくさんありますので、自分事としてできることから一つずつ対応していくことが重要であり、始めればこれが結構楽しいものです。

【写真】2021.1.3 季節風が止んだ時間帯でのビーチクリーンです。ロープ、漁網、ペットボトル、プラスチック製品、発泡スチロールなどが主な漂着ゴミです。
もっとも厄介な漂着ゴミは、細かく砕けた発泡スチロールで、回収のしようがありません。
また、最近では、中国製のペットボトルの漂着が目立っています。

2021.1.3 季節風が止んだ時間帯でのビーチクリーン

There is no Planet B ! 

私は、プラスチックの生産量拡大の時代とともに生き、その利便性を享受し、地球を汚染し続け、劣化させてしまった世代の責務として、森里川海の恵みを未来に繋げ、持続可能な社会の実現に寄与できるよう、昨日も、今日も、明日もずっとゴミ拾いを行うなど、世界中の仲間とアースデー(Earth Day)を継続し、情報を発信し続けていきます。
There is no Planet B ! 代わりの地球「Planet B」はないのですから。

【写真】2020.11.14 駿河湾の御前崎方面(西)に沈む夕日です。これから日を追うごとに夕日は左側(南)に移動し、冬至の頃は南西方向に沈みます。

2020.11.14 駿河湾の御前崎方面(西)に沈む夕日

それでもあなたは、その吸い殻、歯ブラシ、ペットボトル、コーヒーカップ、プラスチック容器などを山に、川に、町に、海に、地球に捨て続けますか?安いからと十分考えもせず、不要なものを買い続けますか?地球上でゴミを出すのは人間だけ。全ては私たちに返ってきます。   

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