山の日レポート
山の日 TOKYO 2024
東京都水道局の取組①
2024.08.22
8月11日「山の日」は山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する日です。
さて私たちが毎日使っている水道水はどこからきているのでしょうか?
山と水道水の関係について東京都水道局の取り組みをご紹介します。
東京都の水道水は、約8割が利根川水系と荒川水系の水を、約2割が多摩川水系の水を利用してつくられます。その内、多摩川水系の水は東京都独自の水源であり、東京都民にとって貴重な水源の一つとなっています。その源となる水は、東京湾から約138km離れた山梨県の森林で生まれ、山々を流れる川となって小河内貯水池にたくわえられ、水道水として東京で暮らす人々へ届けられます。
この多摩川のきれいな水を安定して都民の元へ届けるために重要な役割を果たしているのが、水道水源林です。東京都水道局では、東京都の奥多摩町、山梨県の小菅村、丹波山村及び甲州市にかけて広がる多摩川上流域の森林の約半分を水道水源林として所有し、その面積は東京都23区のおよそ41%にあたる約25,000haです。(令和6年4月時点)これは、国内の水道事業体が所有する森林としては最大規模となっています。東京都水道局では、この水道水源林を120年以上にわたって適切に管理しており、これにより、多摩川の安定した河川流量の確保と小河内貯水池の保全が図られています。
この水道水源林の管理は、明治34年から始まりました。当時、多摩川上流域の森林は樹木の乱伐などにより荒廃が進んでおり、その影響による多摩川の水量低下、水質悪化が問題となっていました。そこで、当時の東京府は多摩川の上流域にある御料林(皇室で管理していた森林)を譲り受け、水源地の保全のため府自ら管理を開始しました。荒廃していた森林には植栽などを行うことにより緑を取り戻し、徐々に面積を増やしながら適切に管理することで現在の水道水源林となりました。こうして水道水源林は、長い年月を経て、荒廃した森林から緑豊かな森林へと生まれ変わりました。
多摩川の水の源は、東京湾から遠く離れた山梨県の森林で生まれ、水道水源林を流れる川となって小河内貯水池にたくわえられ、水道水として東京で暮らす人々へ届けられています。
多摩川の上流域に広がる水道水源林を管理し、緑豊かな森林状態を守っていくことは、私たちの生活にとても大事であり、東京都水道局が120年以上前から水道水源林を守り続けています。
そして山と川と海はつながっていて、とても大切なんだとあらためてわかりました。
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