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山の日レポート

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通信員レポート

東北の山を眺める(#4)/ 岩手山を東と北から

2024.07.09

全国山の日協議会

みちのくの山野草探報者「モウズイカ」さんからの「東北の山を眺める」シリーズ4回目です。

  ▲  ▽  ▲  ▽

いきなりクイズで恐縮。この山は何山だと思いますか?

答は岩手山です。
多くの皆さんがご記憶の岩手山と言えば、
山の片側は綺麗な裾野を引くが、反対側はゴツゴツした稜線が続く姿から、
南部片富士とも呼ばれますが、これは南東にある盛岡市街地や北西の八幡平から眺めた姿です。
東から見た岩手山はこのように端正でコンパクトな富士山です。この姿は片富士ではなく両富士ですね。
国内にある〇〇富士を名乗る山の中ではい最も奇麗な富士山ではないかと私は思います。
最初の写真は歌人石川啄木の出身地・澁民村から見たものです(マップではA)。
今回は主に東と北側から岩手山を眺めてみようと思います。

岩手山を眺めた地点地図

岩手山は東に聳える姫神山(マップではB)から見た姿もとても奇麗です。
姫神山の山頂に達すると、岩手山は奥羽山脈の山々をバックに従えるように聳えています。
それは東北随一の山岳景観ではないかと私は思っています。

PDF:岩手山眺望図


両側の山は左側が秋田駒ヶ岳と乳頭山、右側が八幡平です。
助さん格さんを従えた黄門様、いや露払いと太刀持ちを従えた横綱の土俵入りでしょうか。

PDF:岩手山眺望図


なお岩手山の前面山麓にあるひし形の草地のようなものは自衛隊の演習場です。
東北自動車道は岩手山の間近を通ります。
北へ走り、西根インターを下りると焼走り溶岩流(マップではC)や上坊牧野が近くに有ります。
前者からはのっぺりした富士山型の岩手山が見えます。

PDF:岩手山眺望図


これが少しだけ西の上坊牧野(マップではD)に行くと南部片富士風ながらもキリリとした姿に変わります。
今回は近頃人気の一本桜を入れて撮ってみました。

桜と岩手山

PDF:岩手山眺望図


桜を左に置くか右に置くかで私はいつも迷ってしまいます。

桜を右に配置すると

岩手山は太平洋側にある山なので積雪量は少ないのですが、幾つかの雪形が知られています。
有名なのは盛岡市方面から山頂部に見えるワシが飛んでいるような雪形です。
この雪形に由来して岩手山を岩鷲(がんじゅ)山とも呼ぶそうです。
残念ながら上坊からそれは見えませんが、
かわりに見える雪形は「鯉の滝登り」と呼ばれているようです。
八幡平アスピーテラインを西に走り、八幡平の山頂部や藤七温泉付近(マップではE)から眺めた
岩手山は完全な南部片富士になります。
片富士とは言っても、左側(東側)の裾野のラインは実にみごとだと思います。

南部片富士

PDF:岩手山眺望図


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