山の日レポート
通信員レポート
栃木県「山の日」協議会主催 「山の日」講演会レポート
2023.03.10
栃木県「山の日」協議会は2023年3月4日(土)、広く県民に対し「山の日」を周知し、山に親しむ機会を創出する契機とするために、「山の日」講演会を開催しました。
雑誌「山と渓谷」の編集長などを歴任され、現在は日本山岳救助機構研究員などを務められている久保田賢次講師をお迎えし、「コロナ禍における登山の変化と今後の課題」をテーマにご講演いただきました。久保田講師は、コロナ禍を受けて単独や少人数の登山が増え、反対に登山者間の情報交換の機会や、山行日数そのものが減っている中、山岳安全の確保のためには、登山者自身が責任を持って行動するとともに、体系化された登山道の整備・維持管理も必要であることなどを述べられました。
続いて、「単独登山者の遭難防止対策」及び「登山道整備の現状と課題」をテーマに、県内5つの山岳団体の代表者をお迎えし、久保田講師を交えてパネルディスカッションを行いました。単独登山者の中には、山岳会などの組織に属さない人も多くおり、そうした人には特に登山届の提出や家族への報告といった、事前連絡の重要性を認識してもらいたいとの意見がありました。また本県は登山道整備の大部分をボランティアが担っており、より安定した登山道整備のためには、入山料の徴収といった受益者負担の仕組みの導入も必要であるとの意見がありました。
年度末の忙しい中、登山愛好家などおよそ60名の方にご参加いただき、参加者からは「経験豊富な方の話でためになった」という声をいただきました。コロナ禍で縮小していた、登山愛好家どうしの交流の契機にもなったかと思います。
本協議会では今後もこうした取組を継続し、山に親しむ機会の創出を推進してまいります。
栃木県「山の日」協議会事務局(栃木県自然環境課)の松木さんから講演会のレポートが届きました。
栃木県では2017年に第2回「山の日」記念全国大会が那須町にて開催されました。
山に関する様々な課題もあるかと思いますが、自然に親しむことにより、みんなで山や自然の大切さについて継続的に考えていければ幸いです。
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