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今しか見ることができない移り行く景色との出会いを生きている地球を体感する旅

2023.03.03

山の日アンバサダー
三菱商事株式会社所属 プロスポーツ選手
高橋 勇市

伊豆大島にそびえる「三原山」登山にチャレンジ 続き

嘉子「1986年割れ目噴火B2火口の看板があるよ。今から看板読み上げるから」
   と言って読み上げ始めました。
嘉子「1986年割れ目噴火B2火口 
   噴火は山頂だけでおこる訳ではありません。
   1986年の噴火では11月21日三原山の北側カルデラ内で割れ目噴火が発生しました。
   南東から北西方向に約1キロに並んで幾つもの火口がひらけ
   溶岩火山弾やスコリア火山灰を激しく噴き出しました。
   噴き上がった溶岩の飛沫は約1500メートルまで達しました。
   火口裂には南側から番号がふられています。
   目の前の穴は2番目の火口B2火口で割れ目噴火で噴き出して
   落下した火山弾やスコリアが周辺に降り積もっています。
   正面のカルデラ内には割れ目噴火B火口裂の溶岩流が広がっています、
   と書かれているよ」と言いました。

1986年割れ目噴火B2火口説明案内板

割れ目噴火B火口裂の溶岩流

私は、ドラゴンボールの牛魔王の住むフライパン山の大噴火を思い出していました。
嘉子「貴方、何ニヤニヤしているの、私の話しちゃんと聞いているの。」
と言われてしまいましたが、返答に困りました。
道が下り坂へと変わり風もおさまってきました。
しばらく歩くと舗装道路にでました。

割れ目

お鉢巡り終了

嘉子「お鉢巡りの看板があるよ。」と言って看板を読み始めました。
嘉子「上下左右の矢印があって、
   左右矢印には お鉢巡り 約2.5キロ 約50分 360度の大パノラマ 僅か1時間足らずのお勧めコース
   上矢印には  至 火口西展望所 約0.キロ 約10分
   下矢印には  大島温泉ホテル 約3.8キロ 約65分 途中 裏砂漠に立ち寄ってみよう
   と書かれているよ。」
嘉子「この看板どこかで見たことある、どこだったかな」
  「あっ、お鉢1周してる、さっき読み上げた看板だね」と言いました。
言われなかったら私は、全く気づきませんでしたよ。

外輪山展望台説明の案内板

三原神社にて参拝

嘉子「三原神社説明が書かれているよ。」と言って読み始めました。
嘉子「古代から三原山の噴火は神のなせる業として 受けとめ、噴火口全域を御神火と
  して信仰し 崇めてきた。三原山の近くに阿治古と呼ばれ る古い地域に集落があ
  り、阿治古神社が鎮座 していた。たびたびの噴火降灰により、一四 六六年(室
  町時代、文正二年)祭神阿治古命 を大宮の地に遷座したため、御神火が遠くな
  り阿治古命を三原大明神として祀る様になっ たと思われる。
  伊豆大島差出し帳の記述によれば一七八九年 (天明九年)にはすでに三原神社
  が鎮座して おり毎年六月一日に三原神社の祭礼が行われ 島民は神主と共に祭礼
  の一週間前よりお籠り をして身を清め参拝したとある。
  これまでに溶岩が火口より砂漠へ流れ出した のは一九一〇年~一九二三年(明
  治大正)と 一九五〇年~一九五三年及び一九八六年(全 島民避難)の噴火であ
  る。三原神社はこの昭 和の大噴火による溶岩流も「なぜか」神殿を 避け直前で
  両側へとながれを変えている。こ れこそ古代からの信仰である御神火のなせる
  業ではないだろうか。不思議の一言につきる。
   三原神社 氏子総代 以上」
嘉子「面白いね」と言いました。

確かに面白い、しかし私はフライパン山の噴火場面が脳裏から消え去らないため、
誰か芭蕉扇で仰いで溶岩流の流れを変えたのではないかとつい想像してしまった。

三原神社説明の案内板

火山が作り上げた一期一会

下山道をてくてくと下り外輪展望台へと戻ってきました。
嘉子「展望台の説明があるから読み上げるね。」と言って読み始めました。
嘉子「題名 火山が作り上げた一期一会 伊豆大島火山の山頂部が一望できる展望台です。
   カルデラ内では安永の大噴火・1950年から51年の噴火・1986年の異なる3つの溶岩に出会えます。
   伊豆大島のシンボル三原山の現在の形は1777年から1778年の大噴火で噴き上がった
   大量のスコリアや火山弾が降り積もってできました。
   その後三原山の裾野から溶岩流が湧き出し辺り一帯に広がりました。
   1970年頃の写真です。
   カルデラの底を広く覆っているのは1950年から1951年噴火の溶岩です。
   それまであった表砂漠が埋め立てられ景観が一変しました。
   1986年の噴火は11月15日に三原山中央火口の南側で始まりました。
   溶岩は火口を埋め19日には溢れ出て三原山斜面を流れ下りました。
   この神々しい光景を一目見ようと訪れた島民や観光客で外輪山展望台は多いに賑わいました。
   山ができたり穴があいたり溶岩が流れたり、噴火の度に山頂の風景は大きく変化します。
   また暫く噴火がおこっていない期間は植物が一日一日と逞しく再生していきます。
   伊豆大島は必ず再び噴火します。
   今しか見ることができない移り行く景色との出会いを生きている地球を体感する旅を
   どうぞお楽しみ下さい。
   と書いているよ。」と言いました。

何だかもう一度登りたい気分になりました。
今しか見ることができない移り行く景色との出会いを生きている地球を体感する旅を
来年も実現したいと思います。
ゴミが落ちていた様なのでゴミ拾いをしながら登りたいと思います。

三原神社前で撮影

山の日アンバサダー 高橋 勇市さん

奥様と二人で「三原山」登山にチャレンジ。レポートを送ってくださいました。

2022年8月10日 山形県蔵王登山を機に登山に目覚め、
現在は、障碍者スポーツの魅力発信、普及活動を行いながら競技と登山を続けています。
また環境問題やバリアフリーを訴えて署名活動、講演会活動を展開するなど社会貢献にも力を入れています。

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