山の日レポート
自然がライフワーク
『車窓景観』後半 大館駅からJR花輪線の車窓景観
2022.01.03
名古屋大学名誉教授で人文地理学専攻の溝口常俊さんのTM山ニュース#3『車窓景観』前半の続きです。
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2018年5月26日、27日に秋田大学で開催された第61回歴史地理学会大会に出かけた際の帰り、大館駅からJR花輪線に乗って車窓景観を楽しんだ。
ローカル線とはいえ、盛岡行きは、1時間に1本はあろう、と思ったが、なんと1日に6本(大館駅発6.22、9.23、13.36、15.45、17.31、18.45)しか出ていなかった。
蓮荘寺ご住職に盛岡までなら高速バスがいいと勧められたが、東大館駅13.41発の花輪線でのんびりと帰ることにした。
写真1は東大館駅舎で駅前の空き地には観光案内板があり、駅舎側に「いで湯ときりたんぽの里」(写真2)とあり、裏に回ると忠犬ハチ公「ハチ公のふるさと」(写真3)であった。曲げわっぱの街でもあるようだ。
花輪線の駅名と運賃表は写真4で、東大更(おおぶけ)から盛岡までは記されていないが、好摩(こうま)、渋民、滝沢、巣子(すご)、厨川(くりやがわ)、青山の6駅がある。盛岡には16時24分着だったので、2時間43分も車窓景観を楽しんだことになる。
米代川に沿った路線で、川は美しく、山も綺麗だった。
写真5は扇田駅1分間に東大館方面を振り返って撮った米代川。
写真6は北森~平館駅で撮った岩手山。写真7は好摩駅と岩手山。
花輪線列車内から小カメラで撮った写真は駅名看板5枚を除いて7枚で、そのうち6枚が岩手山(1枚は米代川)であった。それほど岩手山に見とれていた。
帰宅して深田久弥の『日本百名山』(新潮文庫)を見たら13番目に岩手山が出ていた。書き出しの1文をみてびっくり。
「北へ向う急行が盛岡を出て間もなく、左側に、ポプラ並木の梢越しに見えてくる岩手山は、日本の汽車の窓から仰ぐ山の姿の中で、最も見事なものの一つだろう。」
岩手山は車窓景観No.1の山だった!
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