山の日レポート
通信員レポート
貴重な水資源「尾瀬沼」
2021.11.09
標高1660m・周囲約9㎞・最深9.5mの尾瀬沼は約35万年前、燧ケ岳の噴火により流れ出た溶岩が沼尻川を堰き止めて出来た高山湖である。
積雪は5~8mにも達し豊富な水をもたらしている。
尾瀬沼も尾瀬ヶ原も周囲は山に囲まれている。尾瀬沼の水は一体何処に流れていくのか。
尾瀬ヶ原の北側に一か所地平線が見える。水はここから只見川となつて日本海に注がれている。
尾瀬の水は尾瀬ヶ原から一時間あまり下ったところに「三条の滝」となって流れ落ちている。
滝の名前の由来や落差について諸説あるが、尾瀬保護財団が正確に測定したところ落差は約73mであると確認された。
ダム湖両岸のこの標識は、土砂堆積状況を定期測定する定点を示している。
両岸の同じ数字の真ん中の船から音波を発射して堆積状況を計っている。
数値は公表されていないが貯水開始から50数年経ても良好な状況といわれている。山林が整備され土砂の流失を防いでいるからである。
電源開発(株)が厳冬期上空から撮影した貴重な写真である。
ダム湖上流に大きな穴が開いている。この下は「浪拝温泉」が湧き出ていて雪が積もらないのである。
日本山岳会の先輩には水没前のこの温泉に入ったことがある方もいて、写真も紀行文も残されている。
残念ながら私は水没前の只見川を歩く機会は無かった。
流れ着いた流木はダムサイトに集められクレーンで回収される。
近くの木材工場で破砕機にかけられ薪ストーブの燃料に加工されて利用されている。
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