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通信員レポート
モザンビークで水源探査 ~モザンビーク便り1~
2021.06.22
アフリカ大陸東南部に位置するモザンビーク共和国出張中の個人会員丸尾さんからのレポートです。
モザンビーク最北部のニアサ州は標高700~1400m程度の花崗岩台地からなっています。
西隣のマラウイとの国境近くでの地下水開発の調査のため、カタール、ニアサ州都リシンガ経由で、目的地マンディンバに6月17日到着しました。
マンディンバは750m。昼には気温は25度以上になりますが、夜は15度以下になります。
ナカラ回廊は東部のナカラ港からマラウイまで延びる道路、鉄道路線です。写真の鉄道は回廊上のクアンバからニアサ州の州都リシンガを結ぶ支線です。この鉄道自体は植民地時代にポルトガルが作ったものを、改修しているのだそうです。インドのそれと似ていますよね。
クアンバの標高は約600m、終点リシンガは1350mで標高差750m。距離は約250㎞。この写真は12時頃途中駅のミタンデで撮りました。大型のディーセル機関車で引っ張っているのは、客車7両に、5両の貨物車が連結されていました。走る速度はせいぜい20~30㎞程度と思われるので、始発の120㎞離れたクアンバは早朝6時頃出たのではないでしょうか。ここからリシンガまで130㎞、到着は夜になるでしょう。1日に1本のみの列車です。お腹を空かせた乗客が窓から何か食べ物を求めています。食べ物の売り子の殆どは子供です。
このニアサ州では、これまでに2人のコロナ患者が見つかっているそうです。もちろん実際にはこの10倍程度以上の陽性者がいるのでしょうが、感染状況は深刻ではないようです。国土は広大で人口は希薄。村々が孤立しているため、人々が接触する機会がすくなく、感染が広がらないのかも知れません。写真の中でマスクをしているのはポリスと鉄道会社の関係者のみ。一般の人々は誰もマスクをしていません。地元の人々には未だコロナと言う伝染病に対する認識自体が無いようです。でも予防接種が進まない限り、いずれ時間がたてばアフリカの地方部までも感染が広がってくるのでしょうか。
6月21日(月曜日)丸尾祐治
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