
山の日レポート
通信員レポート
「今が一番いい季節だねー」
2026.05.08
「今が一番いい季節だねー」が、この頃のお決まりの挨拶です。
山ウドが盛りを過ぎ、そろそろネマガリダケが出始める頃、田んぼに水が入り、カエルの合唱が日に日に大きくなっています。ブナの若葉は山を覆い、いろんな鳥の声が響き渡る。田植えに向かって気持ちは急くのに、気分がいい。本当に一番の季節かもしれません。
妻の両親が、長年暮らした神戸を離れ、上越市に引っ越してきたのは8年前。それまでは神戸から時々手伝いに来ていたのですが、さすがに遠すぎるし、もともと青森生まれの二人、もう少し北で暮らすのもいいかなと思ったようです。今は同じ市内の中心部に暮らしていて、天気が良ければ2日に1度くらいのペースで農業の手伝いに来てくれます。車で片道1時間弱ですから、決して近くはありません。本当に助かっています。
我が家に通うようになった最初の頃に、義母が話してくれたことを今も覚えています。
通う道で出会う花々や山の景色に感動の連続。そのたびに神戸の知人に伝えていたのですが、ある時「いつか上越に行ってみたい。どの季節が一番いい?」と聞かれたそう。で、ふと考えこんでしまったといいます。
「花の種類や咲き方、山の様子、どれも日々少しずつ変化していて、その変化になんとも言えない良さがあるのよ。今っていう一番の瞬間なんてなくて、ここで暮らしたり、通い続けたりする中で見るからいいのよー」
そうかもしれません。もともと山や自然が好きで、この山間集落で暮らすようになった私たち。家族で登山にもでかけますが、ここで暮らさないとわからない山の良さというのも、とても素敵です。もちろん暑かったり、虫が多かったり、寒かったり、雪が多かったりで、大変な時もあるけれど、山の中にどっかりと暮らしながら、それらも含めて感動を繰り返し、ここに暮らしてよかったと頷き、私たち家族は生きています。(鴫谷幸彦)

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