山の日レポート
通信員レポート
東北の山好きお花図鑑 / 希少植物チョウセンキバナアツモリソウを見た
2025.06.02
みちのくの山野草探報者「モウズイカ」さんからの「春のお花図鑑」をお届けします。
▲ ▽ ▲ ▽
チョウセンキバナアツモリソウ Cypripedium guttatum は不思議な分布をするラン科植物です。海外ではユーラシア大陸(ウラル山脈、シベリア、朝鮮半島、中国の一部、ヒマラヤなど)や北米大陸(アラスカ)と割と広く分布しますが、日本国内では何故か男鹿半島毛無山にしか生育していないのです。このように特殊な分布になった理由はわかっておりません。毛無山の生育地は園芸盗掘により、絶滅寸前に追い込まれました。そのため、現在は鉄柵などで厳重に囲われ、またビデオでも監視されており、保護関係者以外の立ち入りが出来なくなっております。その手前の森林もロープで立ち入りが制限されております。よって一般人がこの花を野生状態で見ることは事実上不可能です。しかし山麓の真山神社向かいに環境庁の許可のもと、チョウセンキバナアツモリソウが植えられており、開花期間のみ一般公開されております(それ以外の期間は立入出来ません)。今回は偶々開花期間に男鹿に来たので、六年ぶりに見て行くことにしました。
オオサクラソウ Primula jesoana
RELATED
関連記事など