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山の日レポート

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通信員レポート

山形の蔵王の樹氷再生に向け稚樹移植を行いました(樹氷再生へ#2)

2024.07.24

山の日通信員
山形県 環境エネルギー部 みどり自然課
やまがた百名山/樹氷復活県民会議 事務局

研究活動を行う高校生とともに

山形県では「樹氷復活県民会議」を設立し、樹氷の復活に向け取り組んでいます。 7月12日は、樹氷のできる針葉樹:オオシラビソ(通称:アオモリトドマツ)の研究に取り組む山形県立村山産業高校の生徒たちと一緒に稚樹の移植活動を行いました。

ともに再生に取組む村山産業高校の生徒たち

探すも掘るも悪戦苦闘

山形県域での枯死は、約16ha、約2万3,000本にも及ぶとされ、特に山頂では自然の力での再生は期待できないほど危機的な状況となってます。このため、山頂での再生に向けては、蔵王中腹で稚樹を採取し、山頂での移植が必要になります。
まずは、蔵王中腹での稚樹採取ですが、藪をかき分けながら20cmほどに成長した稚樹を探します。

次は発見した稚樹の採取です。稚樹の根を断ち切らないよう丁寧に、慎重に土を掘り起こします。地面の中には石もあり思ったようにスコップが入っていかず、生徒たちも悪戦苦闘です。

掘り出した稚樹を土のう袋に移し入れ、山頂へ。

植えるのもまた・・・

移植する山頂は、笹が生い茂っています。事前に地表部分の笹は刈り取りを行っているものの、地中は根に覆われ、ここでもスコップを差し込むのにひと苦労です。

ようやく堀った穴へ稚樹を移植し、丁寧に土をならします。
この日は全部で22本の稚樹を移植しました。

次世代への取組みの継承

オオシラビソの成長は年に数センチ、成木まで70年必要とも言われています。樹氷再生は、息の長い取組みとなることから、次世代への継承も取組みの大きな柱となります。
村山産業高校の生徒たちとも継続し活動することで、樹氷再生に向けた取組みが次世代へのバトンを渡すことにも繋がっていくものと考えています。
今年度はあと2回稚樹移植を予定していますので、また活動状況を報告させていただきますので、ぜひご覧ください。

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