閉じる

ホーム

  •   
  •   

閉じる

山の日レポート

山の日レポート

通信員レポート

ランの世界 その2

2023.07.28

全国山の日協議会

北海道の北川正子さんからランの続編が届きました

「ランはその美しさから盗掘が絶えない」、そうです。
北川さんの言う「野山のお花は、野山に咲くからこそ美しい」を皆で共有し、自然を守ってゆきたいたいと思います。

*****
ランは、世界に700属15000種、日本には75属230種あるそうです。虫媒花であり、虫の気をひくため姿形や構造が特徴的に進化したり、光合成をやめ菌とともに生きるよう進化したりと、何故こうなった?その起源を想像すると様々なドラマが浮かぶ、魅力にあふれたお花だと思います。
ランの仲間は、その美しさからか、盗掘の被害が絶えないお花です。野山のお花は、野山に咲くからこそ美しく、自宅の庭に咲いても魅力は半減してしまうと思います。沢山の素敵なお花達とは、それぞれの自生地でお会いしたいですね。

【キンセイラン(金星蘭)】
花姿が明けの明星を連想することから、金星蘭となりました。エビネの仲間です。 光に透けるような萼片と花弁の様子が、儚さや憂いさを感じさせる、上品なお花です。

キンセイラン

ツチアケビ(土木通)

土からはえるアケビのようだから、土木通となりました。 葉緑素をもたない、菌従属栄養植物になります。もりもり蕾を付ける姿は迫力満点です。秋には、赤いバナナのような実をつけます。

ツチアケビ

オニノヤガラ(鬼の矢柄)

鬼が用いた弓の形に似ていることから、鬼の矢柄となりました。 壺のようなものは、3枚の萼片が合着して作られています。真ん中のモシャモシャしたものが花弁です。萼で花びらを守っているようです。

オニノヤガラ

ホテイアツモリソウ(布袋敦盛草)

平敦盛が背負った母衣(ほろ)に見立てて、布袋敦盛草となりました。 この写真は完全に開ききる前のものになりますが、この時期の花姿は、不二家のペコちゃんの相方ポコちゃんのシルエットにそっくりだと感じており、お気に入りの蘭のひとつです。

ホテイアツモリソウ

クマガイソウ(熊谷草)

一ノ谷の戦いで平敦盛を討った熊谷直実が由来で、熊谷草となりました。 お花の形も大きさも、葉っぱの形も大きさも、独創的で目を引きます。最初は心臓に見えたのですが、沢山並んで咲いている姿を見ると、チュチュを着たバレリーナのように見えてきます。

クマガイソウ

サイハイラン(采配蘭)

戦国時代の武将が指揮する際に使った采配のようだから、采配蘭となりました。 明るいピンクで、静電気をおびたかのように、派手に開き目を引く姿です。公園や道端など、わりと簡単に出会える庶民的なお花です。

サイハイラン

アオサイハイラン(青采配蘭)

采配蘭に似るのですが、黄色のお花、緑の茎と、シックな感じのものを青采配蘭と言います。 こちらの写真のものは、厳密に言えばピンクが少し残るので、アオサイハイランとは呼べないのかもしれませんが、珍しいお花なので御紹介したいと思いました。

アオサイハイラン

モイワラン(藻岩蘭)

札幌の藻岩山で発見されたことから、藻岩蘭となりました。1999年に新種として発表された、歴史の浅いお花です。サイハイランに似るのですが、色が毒々しいくらいの真紅色であり、花も少なく、あまり開かない特徴があります。 以前は、藻岩山で普通に見れたのですが、数年前からその姿はなくなりました。

モイワラン

RELATED

関連記事など