アンバサダー
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クリスマスメッセージ
2021.12.15
山の日アンバサダーの久保田賢次さんからクリスマスのメッセージが届きました。
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クリスマスといえば、お寺の大広間に集落の子供たち全員が集まって、母親らの手料理やケーキを食べた幼い頃の思い出がよみがえる。「クリスマスなのに、どうしてお寺なの?」と突っ込みも入りそうだが、当時は、朝のラジオ体操、夏休みの勉強会、かくれんぼやベーゴマ遊び…と、広いお寺の境内はいつもみんなが集う場だった。
「夕焼け小焼けで日が暮れて…」。筑波山の向こうの茜色に染まる空を見ながら、ほんとうに「カラスと一緒に」家路に着いた日々が懐かしい。山間のお寺の境内で過ごす一日。幼心には、雨上がりの靄の向こうに立ち並ぶ墓石は、やや不気味ではあったが、そうした中で、先祖とのつながりを知ったり、「山の日」が伝えてくれている「山の恩恵に感謝する」気持ち、畏怖や尊敬の念も自然に育まれたような気がする。
あれから60年。還暦も過ぎ白髪も増えたが、今年は、あの頃のようにクリスマスが楽しみだ。「山の絵を贈り合うような文化が生まれたらいいなあ」と、この秋、新しいサイトを立ち上げたからだ。さっそく自分でも購入し、学生時代の山仲間が管理人をしている山小屋に贈った。泊めてもらった時に眺めた風景と同じ版画作品が出展されたのを見て、思わずクリックしてしまったのだ。しばらくして、その小屋を訪れた別の友人が、私の名前入りで飾ってくれている光景を撮ってメールしてくれた。贈り合い送り合う。「そうか、クリスマスは、みんながサンタクロースになれる日だったんだ」。
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