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山の日レポート

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通信員レポート

「一人の想いから始まる山 ― 岐阜・里山をつなぐ人々」第4話:歴史と里山をつなぐ案内人、磯野栄一氏

2026.06.17

全国山の日協議会

本稿は、岐阜県の塩原将さんよりご提供いただいた原稿を基に
山の日協議会で編集を行なったものです。
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 続いてのご紹介は、美濃國山城トレイルでの歴史や遺産を巡るイベント担当者の磯野栄一さんになります。

磯野さん

~歴史を学ぶイベント 西濃開拓 Trail Journey~

 磯野さんは3年程前に、美濃國山城トレイルが100kmから100mileのコースを構築するにあたり、自身の住んでいる垂井町方面の山、あるいはその先の養老山地の開拓が必要であったため、この周辺の山ならお役に立てるかと思い、メンバーに参加されました。

 これに基づき、コースの部分的な案内と歴史ある地元の山々の紹介を兼ねたイベントを開催できないかと考え、歴史遺産委員長に任命されて西濃開拓Trail Journeyを開くことになりました。

 西濃開拓Trail Journeyは、美濃國山城トレイルの掲げる100mileの約半分ほどの地域を8回分に分割し、地域の里山やコースの案内だけではなく、そこに広がる関ヶ原の合戦跡や戦国時代の城跡等を巡るイベントで、トレイルランニング経験者だけではなく、ランニング初心者でも少し頑張ればゴールできるようなコース設定にし、地元の山々に興味がある方や歴史跡を巡って学びたい方でも参加できるイベントとして開催されました。参加者にはスタンプカードを配布し、イベント参加ごとにスタンプを押して、8回全て参加された方には景品が贈られるといった素敵な特典がついておりました。

8回に分けて行われた西濃開拓イベント

 また、どうしてもその日に参加できなかった方々には後日、補習授業を開催し、たくさんの方々が少しでも多く参加できるような工夫がされておりました。
 私(塩原)は2回程、補習授業を行って頂いたおかげでスタンプをコンプリートすることが出来ましたが、その8回のイベントで印象に残っているのは「松尾山陣跡トレイル」のイベントでした。その地域は、天下分け目の戦いと言われる関ヶ原の合戦場跡地と、各武将たちの陣跡地を巡るイベントでした。

 関ヶ原の戦いを私の知っている範囲で簡単に説明させて頂くと、豊臣秀吉の死後、幼い息子である豊臣秀頼の後継を巡って、豊臣政権内で影響力を強める徳川家康と、それに反発する石田三成が対立し、徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍とが戦うも、わずか1日で東軍の勝利に終わり、徳川家康が日本の支配者となった戦いになります。

磯野さんが説明をしているイベントの雰囲気

 そんな戦いの舞台となった土地や里山ですが、その地域には古戦場跡地だけではなく、各軍の武将たちがこの地域のどのあたりに陣営を構えたのかなどが陣跡として鮮明に残されており、当時の状況がそのまま色濃く残されておりました。その光景を見て、地元ながらまだまだ知らないことがたくさんあることに気付かされ、地元を中心とした歴史を改めて学びたいと思える程の素敵なイベントでした。

関ヶ原の史跡位置図

~西濃開拓Trail Journeyを終えて~

 今年の3月28日のイベントをもって、西濃開拓Trail Journeyは一つの節目を迎えましたが、今後の活動として磯野さんは、まずは100mileの大会開催に向けて頑張りたいとのことでした。
 その中で、また西濃開拓Trail Journeyのようなイベントを6月頃から計画し、走る人たちだけが楽しめる里山イベントではなく、このイベントをきっかけに里山のことをもっと知って頂き、登山に興味を持って頂けたり、地元の歴史や文化に興味を持って頂けたりして、今後の里山の保全や普及活動につなげていきたいとのことでした。

 磯野さんとの出会いは、西濃開拓Trail Journeyのイベントでした。日本の国民的アニメの由来で通称「カツオさん」と呼ばれる磯野さんですが、イベントの中でも一部の方だけが満足することよりも、全員が楽しめることを大切にする方で、磯野さんと話をさせて頂く中で、その考え方にすごく魅力を感じました。

参加者の記念撮影

 今年の2月末に、美濃國山城トレイルにてプレ大会「山城GT100」の総距離100km、獲得標高7,000mを超えるトレイルランニングイベントが開催されました。
 このイベントの面白いところは、「GT」が「Great Travers」ではなく「Group Trail」の略で、100kmの道のりを1人(Solo)で挑むのはもちろんのこと、2人(Duo)、3人(Trio)、4人(Quartet)、5人以上(Combo)でタスキをつないで挑戦することも可能なイベントだったことです。

 そこで磯野さんは、自身で100km走ることも出来たのですが、100kmは走れなくてもこの大会に興味を持って頂けた方々や、岐阜の里山が好きな方々、美濃國山城トレイルに興味を持ってくださっている方々など、できるだけ多くの方々に参加してもらいたいと思い、チームを結成してこの大会に参加しようと考えました。
 私もそのチームに入って頂けないかと相談を受けたので、喜んで参加をさせて頂きました。募集をかけたところ、合計16人のメンバーが集まり、カツオキャプテン率いる「Team Trail Journey」が結成されました。

 大会本番前には、区間ごとに走る距離を決めてリハーサルを行い、タイムスケジュールとバトンの受け渡し場所を明確にするといった大変な作業をカツオさんが担ってくださいました。そのおかげで当日は、全員が大満足な形で100kmの道のりを完走することが出来ました。

 この思い出は、私の中で一生忘れることのない大変素敵な思い出となりました。

Team Trail Journeyで挑んだ山城GT100完走記念

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