山本 正嘉
国立登山研修所専門調査委員
日本登山医学会副会長
富士山測候所を活用する会理事
日本山岳ガイド協会特別委員
研究分野
運動生理学、体力学、トレーニング学、スポーツ科学
学歴
1982年 東京大学教育学部 体育学健康教育学科卒業
1984年 東京大学大学院 教育学研究科体育学専門課程 修士課程修了
1997年 博士(教育学)
職歴
1984年 国際武道大学助手(1989年より講師、1994年より助教授)
1998年 鹿屋体育大学助教授(2005年より教授)
2006年 同大学スポーツトレーニング教育研究センター長を兼務
2023年 定年退職
登山界での活動
登山の様々なジャンルにスポーツ科学を導入し、安全・快適・健康的な登山、あるいは極限的な登山・クライミング・トレイルランニングを目指すために必要な、身体の知識、身体の適切な扱い方、体力トレーニングのあり方について研究し、登山の現場に役立たせてきた。三浦雄一郎氏の70歳、75歳、80歳でのエベレスト登山のトレーニングサポートなど、様々な登山家のサポートを行ってきた。高所登山者のための低酸素トレーニング法の開発も行う。長野県などの山岳県が公表している「山のグレーディング」の体力度評価には、私達の研究成果である登山のエネルギー方程式が用いられている。最近では、軽登山の励行による健康・体力づくり、登山に必要な体力を日常で改善するためのエクササイズ、安全安心な歩行ペースおよびコースタイム設定のあり方、などの研究を行っている。
登山歴
東京大学時代にスキー山岳部に所属。国内では、黒部別山大タテガビン第二尾根積雪期初登、流氷を利用した知床半島の周回、利根川本谷の単独遡行、日高山脈の単独無補給全山縦走など、海外ではシヴリン北稜の初登攀、アコンカグア南壁のアルパインスタイル登攀、チョーオユーの無酸素登頂、低酸素トレーニングを活用したムスターグアタのスピード登頂など
著書(抜粋)
『登山の運動生理学百科』東京新聞、2000年
『高所トレーニングの科学』杏林書院、2004年(共著)
『人間の許容限界事典』朝倉書店、2005年(共著)
『登山医学入門』山と渓谷社、2006年(共著)
『トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか』山と渓谷社、2010年(共著)
『メタボリックシンドロームに効果的な運動・スポーツ』ナップ、2011年(共著)
『スポーツ・運動生理学概説』明和出版、2011年(共著)
『登山の運動生理学とトレーニング学』東京新聞、2016年
『体育・スポーツ分野における実践研究の考え方と論文の書き方』市村出版、2018年(編著)
『疲労と身体運動』杏林書院、2018年(共著)
『アスリート・コーチ・トレーナーのためのトレーニング科学』市村出版、2021年
『富士山測候所のはなし;日本一高いところにある研究施設』成山堂、2022年(共著)
受賞
秩父宮記念山岳賞(2001年)、日本登山医学会奨励賞(2001年)、日本体力医学会賞(2012年)、日本山岳グランプリ(2021年)など
その他
登山に必要な体力と身のこなしを改善するための、短時間で取り組める体操「エクスハイク」を制作し、普及に努めています。
URL:https://www.yamanohi.net/report.php?id=2610