なすび
Nasubi

俳優、タレント

  essay  

本名: 浜津智明
1975年8月3日生まれ。福島県出身。
1998年〜1999年、日本テレビ系『進ぬ! 電波少年』内の企画“電波少年的懸賞生活”で一躍注目を浴び、本格的に芸能界デビュー。
元々は俳優志望だった事も有り、2002年に脚本・演出・出演を務めるプロデュース公演“なす我儘”を旗揚げし、舞台を中心に、テレビに映画にと、活動の幅を広げ、2012年からは劇団丸福ボンバーズに所属。
2011年3月11日の東日本大震災以降、地元福島県の復興と再生を願う応援活動も精力的に続けており、2011年8月には四国八十八か所お遍路を結願させ、登山未経験ながらも福島に元気と勇気、夢と希望をと世界最高峰のエベレスト登頂を目指す“なすびのエベチャレ”を2013年より敢行。
2013年は体力の限界と天候の悪化で断念、2014年はアイスフォールで起きた大規模な雪崩事故で登山中止、2015年はネパール全土を襲った大地震の影響により登山の続行が不可能な状況となる等、三度とも登頂に失敗。
それでも諦めずに挑戦を続け、2016年5月19日、四度目の挑戦でエベレスト登頂を果たす。
2015年11月〜2016年3月の四か月間(実質44日間)で、青森県八戸市から福島県相馬市迄の、東日本大震災の被災地沿岸部に設定されたロングトレイルルート“みちのく潮風トレイル”の全長約900kmを踏破。
現在、あったかふくしま観光交流大使としても活動中。
平成27年度4月〜6月の【ふくしまデスティネーションキャンペーン】けんぽく応援団長にも就任。

「山の日」2020 応援メッセージ 8110087

今年は特例で昨日が山の日でしたが、例年の山の日は8月11日という事で、今年の登山の思い出を投稿致します!
新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、登山自体も、これ迄とは違う、新しい登山様式が掲げられ、様々な取り組みもなされております。
山の日アンバサダーの私も、このコロナ禍の中で、山には行けておりませんが、1月の赤岳、2月の安達太良山、6月の西大顚と西吾妻山の時の画像を眺めつつ、山の日に想いを馳せたいと存じます。


山の日アンバサダーエッセイ

なすび

山が苦手な山の日アンバサダー
僭越ながら私が、まさか“山の日アンバサダー”に任命される事になるなんて、十年前には想像すら出来ませんでした。
奇しくも今月、3月11日で東日本大震災から丸十年が経過します。
私の故郷福島県を含む、岩手県と宮城県を中心に未曾有の大災害に見舞われて、多くの尊い命が奪われ、更に福島県は原発事故という過酷な被害にも襲われました。
今も尚、復興半ばの被災地も多く、現状としては、まだまだ様々な応援が必要不可欠だと実感しております。

私が登山と関わるきっかけは、十年前の東日本大震災でした。
お金や物だけではない復興の応援の形を模索していく中で、私なりの応援の形として、福島と東北に、元気と勇気、夢と希望を届けたい、良いニュースで被災地に笑顔を増やしたい、そんな想いと願いから、登山未経験の私がエベレスト登頂を目指すという挑戦を思い立ちました。
無謀で荒唐無稽な挑戦だとの誹りや、売名行為、便乗商売との批判や非難も受けましたが、運良く、山の日アンバサダーの近藤謙司さんに出会う事が出来て、全くの登山ド素人ながらもその御指導を仰ぎ、伊藤伴君らと一緒に2016年5月19日に、四度目の挑戦で世界最高峰の頂に辿り着きました。

さて、そんな山とは無縁だった私ですが、この話題に触れると、山の日協議会の皆様から諭されたりするのですが、私は山が好きか嫌いか問われると、正直に嫌いと答えてしまいます。
そんな人間が山の日アンバサダーを務める事に違和感があるかも知れませんが、それでも、そもそも登山に興味を持って始めた人の全員が全員、最初から山が好きな人ばかりではない気も致します。
あくまで持論なので、決して偉そうな事を言う気は毛頭御座いませんが、山の楽しみ方も十人十色、千差万別で良いのではないでしょうか?
勿論、絶対に守らなければならない最低限のルールやマナーはありますが、初心者の方が、登山とはこうあるべきみたいな固定観念を押し付けられてしまう事で、登山に堅苦しさや苦手意識等の先入観を覚えてしまう可能性も否めません。
私自身、敢えて嫌いな事や苦手な事に挑戦する事にも意味や価値があると思えていて、更に人間は失敗を通して多くの事を学び、成長出来ると確信しています。
そういった事を踏まえつつ、私にとって、エベレスト挑戦で得られた経験は、何にも代え難い貴重な財産になっていると自信を持って、胸を張って言い切れます。

私は、同郷の大先輩の田部井淳子さんが続けてこられた、東北の高校生の富士登山に、2016年以降、サポートで参加しています。
登山経験者もいますが、中には、全くの登山未経験者もいるので、高校生達が富士山に挑む姿を間近で見ていると、無事に登頂し下山した後の、その成長振りに、一日で人間はこんなに顔付きが変わるのかと毎回驚かされます。
そんなこんなで、私は、例え肩身は狭くても、唯一の?山が苦手な“山の日アンバサダー”として、登山未経験者や初心者と同じ目線で、これからも私なりに登山の魅力や、山の楽しみ方を発信していきたいですし、福島と東北の応援活動を地味でも地道に続けて参ります。